「⼀般社団法⼈ ⽇本CPO協会(略称JCPOA)」(以下、CPO協会)は、⽇本と世界のプロダクト開発をつなぎ、⽇本のソフトウェアプロダクトをグローバルで通じる⽔準へ引き上げることを⽬指し、CPO協会を設⽴したことを発表します。本件は、本日記者会見で発表しました。
CPO協会では、プロダクト開発に携わるCPO(Chief Product Officer)、VPoP(VP of Product)、PdM(Product Manager)を対象に、プロダクト開発における国内外の事例や、プロダクト開発に取り組む企業の知⾒を発信することで、企業内でプロダクトをリードする⼈材を育成し、⽇本のプロダクトづくりを強化することを⽬指します。
元Salesforce Japanプロダクトマネージャー統括のKen Wakamatsu を代表理事に、SmartHR、メルペイ、Sansan、ビズリーチ、XTalent、ラクスル、freeeといった国内をリードするソフトウェア企業の製品責任者も理事として参画し、協会を盛り上げます。
ソフトウェアプロダクトとは、クラウドサービスやeコーマスをパッケージングして、⼀つの体験としてユーザーに提供するものを指しています。⽇本国内においてもクラウドサービスを導⼊する企業の割合が2019年に64.7%に達するなど、ソフトウェアプロダクトへのニーズは今後ますます⾼まっていくと考えられます。
ソフトウェア業界で世界最⼤のシェアを誇るアメリカでは、CPOやVPoPといったプロダクトに対して責任を持つ⼈材が組織に存在し、中期的な⽬線でプロダクトの設計を⾏っています。⼀⽅、⽇本のエンジニア業界はこれまでSIerによる受託開発が中⼼だったこともあり、⾃社でプロダクトを開発する⽂化が海外に⽐べ浸透しておらず、プロダクトそのものに責任を持つ⼈材の必要性が語られてきませんでした。また、プロダクト開発に関する海外の最新の情報に触れる機会がほとんどなく、刺激を受けにくい環境にあります。それらの結果、⽇本では、そのようなプロダクトづくりに関するノウハウや知⾒をもった⼈材が不⾜しています。
世の中のデジタル化にともない、ソフトウェアプロダクトへのニーズが⾼まっている中、⽇本国内からそのニーズに応えるプロダクトを提供するためには、海外の知⾒を取り⼊れ、プロダクトづくりの知⾒を持った⼈材を育成することが急務だと考え、この度、CPO協会を設⽴しました。
CPO協会は、ソフトウェアプロダクトを提供する企業の製品責任者が有志で運営する団体です。CPO協会では、活動を通して、⽇本におけるプロダクト開発を発展させ、⽇本のプロダクトをグローバルで通⽤する⽔準へと引き上げることを⽬指します。
⽶国のクラウドサービスを中⼼に、現役で活躍しているCPO、VPoP、PdMに独⾃インタビューを実施し、CPO協会Webサイトに掲載します。これまで⽇本国内ではほとんど知る機会のなかった、海外のプロダクトづくりの取り組みや事例について発信します。2⽉中旬に第1弾インタビューを公開予定です。
国内でプロダクトを提供している企業向けに、定期的にオンラインイベントを開催し、プロダクト開発に関する事例の発信や、プロダクト企業同⼠が情報交換を⾏う場を提供します。2021年6⽉に千⼈規模の集客を⽬指した⼤型オンラインイベントの開催を予定しています。
国内外のプロダクトづくりに関する意識、実態に関する調査レポートを定期的に実施します。特に、国内のプロダクト提供企業における、⼈材に対する投資やCPOやVPoPの設置状況について定期的に調査を⾏い、プロダクト開発に対する意識、実態を明らかにします。
⽶国カリフォルニア州オレンジカウンティ⽣まれ、カリフォルニア⼤学バークレー校出⾝。⼤学卒業後、エンジニアとしてMacromediaに⼊社。その後、Kodak、Adobe、Ciscoを経てSalesforceに⼊社。2016年、Salesforce Japanに出向し、プロダクトマネジャーの責任者として、プロダクトマネジメントチームを⽴ち上げる。 2020年、AI交通費精算サービスを提供する株式会社metrolyに参画。20年以上SaaSを中⼼としたプロダクト開発で培った知⾒を⽣かし、経営とプロダクトの責任者として交通費精算をAIで⾃動化するサービス「metroly」の開発に向き合っている。
「私は⽇系アメリカ⼈として、アメリカで⽣まれ育ちました。幼少期にはソニー、ニンテンドーといった⽇本のハードウェアプロダクトが⾝近にあり、誇らしく感じたことを覚えています。2016年にSalesforce Japanに出向し、ハードとソフトの違いはあれど、⽇本のプロダクトづくりに関わることができるようになり、とても嬉しく思いました。私が来⽇した頃に⽐べ、⽇本国内のソフトウェアプロダクトの裾野は⼤きく広がり、SaaSやeコマースの成功事例がいくつも作られてきました。エンジニア、デザイナー、プロダクトマネージャーになって成功する夢を持っている⼈材も増えています。ここからさらに⽇本のプロダクトを発展させていくためには、グローバルでのベストプラクティスを取り⼊れながら、プロダクトそのものの質を⾼めていくことが必要だと考え、⽇本CPO協会を⽴ちあげました。今後、私がこれまで培ってきたプロダクトづくりの知⾒を、⽇本のプロダクトの発展に還元できるように頑張っていきます。」
CPO協会には次の7名の理事メンバーが所属しています。それぞれの所属企業での経験や知見を持ち寄り、国内のプロダクト開発の発展を目指します。
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CPO協会の理念に賛同し、今後、CPO協会の⾏う活動についてさまざまな⾯でサポートいただく協⼒会社として、クアルトリクス合同会社、株式会社グットパッチに参画していただきました。同社のサービスや知⾒をCPO協会の活動に還元し、本協会の取り組みに貢献します。